冒頭文
勇敢な行動を見せて遭難者達のリーダー的な存在のロックですが、島に来る前は悲惨な人生を過ごしていたことを知っていますか?
生まれる前に実の父親から捨てられたロックですが、何とその父親から肝臓をだまし取られていた過去がありました。
中年になるまで実の父親の顔を見たことが無いロックが、どのようにして肝臓を実父に奪われたのかを見てみたいと思います。
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LOSTのロックが肝臓をだまし取られた訳は?
不幸な生い立ちのロックは、生後すぐに両親に捨てられて養子に出されます。
中年になったロックは偶然、実の母親と対面しますが、それには大きな罠が仕掛けられていました。
実の母親に父親の存在を聞いたロックは、父親クーパーに会いに行きます。
自分を捨てたクーパーが予想外にも自分を歓迎してくれたのことに感激したロックは、肝臓移植が必要なクーパーに自分の肝臓を差し出すことを申し出ます。
手術が終わると、クーパーはロックとの連絡を絶ち切って、ロックを拒絶します。
母親と偶然出会ったのもクーパーの策略で、血のつながったロックの肝臓が目当てだったのです。
自分を捨てたクーパーから、肝臓までだまし取られたロックはうちひしがれます。
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ロックの足はなぜ動かなくなったのか、そこには酷い仕打ちが
実父クーパーから肝臓をだまし取られて落ち込んでいたロックは、荒んだ生活を送っていました。
ある日ロックの自宅に1人の若者が訪ねてきます(余談ですが、この若者を演じているのは、ドラマSuitでマイク役を演じて人気を博しているパトリックJアダムです)。
この若者の母親がクーパーから結婚を申し込まれていて、探偵を使ってクーパーを調べたが分かったことはクーパーが肝臓移植の手術を受けていて、そのドナーがロックであることでした。
クーパーについて何か知らないかと聞かれたロックでしたが、関わりたくないと考えて“知らない”と答えてしまいます。
その後、若者が自分のことを嗅ぎまわっていることを知ったクーパーはその若者を殺害しますが、これに激怒したロックはクーパーが宿泊しているホテルの一室に行き、全てを警察に通報すると言うと、クーパーはロックを部屋から突き落とします。
8階から突き落とされて地面に叩きつけられたロックの傍にジェイコブが近づいて話しかけると、ロックは一命を取り留めますが、脊髄に損傷を負って足が動かなくなります。
ロックの肝臓を奪っただけではなく、歩く自由まで奪ったクーパーは鬼のようです。
ロックを演じるテリー・オクウィンは様々なドラマで見かける名脇役
ロック役のテリー・オクウィンは1952年生まれということで、LOSTを演じていた頃は既に50代半ばであったようです。
振り返ってみると、50代半ばとは思えない激しい動きをLOSTの中では行っていたと思います。
映画やドラマでよく見かける顔だと思って経歴を調べてみると、映画やドラマに多数出演していて、特に1990年代からの人気ドラマには欠かせない存在のようです。
Xファイルに始まり、Law&Order、NCISなどの王道ドラマにゲスト出演したり、Lostの共演者ダニエル・デイ・キム(ジンスー)やホルヘ・ガルシア(ハーリー)が出演しているHawaii-Five0にも軍人として登場しています。
特出すべきはXファイルではシーズン2と9で全く別のキャラクターで登場しているあたり、どんな役でもこなせるオクウィンらしさが現れています。
主役級の役は余り縁が無かったようですが、LOSTのロック役ではエミー賞の助演男優賞を獲得しています。
最近ではブラックリストで渋い演技を見せています。
LOSTロックの正体は何だったのでしょうか?
ドラマの前半では遭難者たちのリーダーの1人として活躍したロックでしたが、ドラマ後半で島を出たロックはベンに殺害されてしまいます。
これでロックの登場シーンもなくなるのかと残念に思っていましたが、遺体を島に運ばれると、今度はジェイコブの弟(黒い煙)に体を乗っ取られて画面に再登場します。
ストーリー的に少し不思議なのは、体を乗っ取った黒い煙はロックの過去の記憶や経験を覚えている点です。
時にはロックになりきり、時には黒い煙となって人々を襲うジェイコブの弟はドラマを盛り上げます。
ロックの役割は皆を救うために死ぬことだとベンが言っていましたが、島に来る前のロックの人生同様、他の人の犠牲になるための人生のようでした。
ロックを生い立ちや人生を見ていると少し切なくなります。
ロックの死
シーズン5の第7エピソードでロックは突然死んでしまいます。
島から出たロックはジャック達を島に戻す使命をウィドモアから託されますが、現実の世界に戻ったロックを待ち受けていたのは厳しい現実でした。
誰もロックの言うことに聞く耳を持たずに島へ帰ることを拒否して、ロックは落ち込みますが、元婚約者ヘレンの死を知って自殺しようとします。
ベンに一度は自殺を止められますが、ロックがエロイーズと繋がっていることを知ったベンは一転してロックを殺害します。
ロックはウィドモアから用意されたジェレミー・ベンサムという偽名のまま死んで行き、ロックの葬儀には誰も現れませんでした。
ロックの出生は誰からも喜ばれず、養子として幼少期を過ごし、父親から肝臓と歩行を奪われ、偽名のまま誰からも見送られずに死んだロックでした。
ロックのLOSTでの役割について
人生そのものが他者のために犠牲を払う役割のロックは、このドラマでも最後は皆の犠牲として死んでしまいます。
ドラマの前半ではそのようなことは全く予想が出来ませんでしたが、ロックの存在は殉職者のようなものだと思いました。
ロックの役割を振り返ると少し切なくなる内容でした。
まとめ
島に来た当初のロックは自信に溢れる行動とリーダーシップを発揮して、遭難者達の信頼を獲得します。
ロックの行動を見ていると、実社会で成功者であったと信じて疑いませんでしたが、過酷な運命を背負った人物であることが、エピソードが進むにつれて明らかになります。
皆の犠牲になる人生を送ったロックは、この島に導かれたことがドラマを見終わるとわかります。
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