ヴィクトリア女王

ヴィクトリア女王愛に生きる 第7話のあらすじと感想

更新日:

前回までのあらすじ

前回は、せっかく結婚したというのに、アルバートと一緒に宮中晩さん会へ入場できないことで、ヴィクトリアが叔父のサセックス公爵の夫人にインバネス女公爵の爵位を与えて、アルバートへの風当たりを弱めたこと、イギリス王室での居場所がないアルバートは、奴隷制度反対委員会の会長となり、スピーチを成功させてトーリー党のピール氏の支持を得たことなどでした。

スポンサーリンク

ヴィクトリア女王 第7話のあらすじ

ヴィクトリアは、アルバートや母ケント公妃たちと一緒に、生演奏を聴いている途中で気分が悪くなって席を立ちました。

病気ではないかとアルバートは心配するのですが、おめでたでした。

しかし、喜んでいるだけではなく、イギリス女王ともなれば、もしお産で亡くなり、赤ちゃんが生き残ったときの摂政を決めておかなくてはいけないのでした。
 

ヴィクトリアは、アルバートが摂政になることに異存はありませんが、議会が反対します。

アルバートはイギリスの産業などを勉強中なのか、いやに北部の産業とかに詳しく、自分が一人で行って摂政の承認を得ると言います。

アルバートひとりでは行かせられないとヴィクトリア、そういうわけで、ヴィクトリアとアルバート夫妻は、摂政への承認を得るために、トーリー党議員の多いイギリス北部地方へ旅行することにしました。

トーリー党の重鎮、サー・ピアース・ギファードの館に留まったヴィクトリアとアルバートでしたが、なぜか近隣に住んでいるピール氏も現れます。

奴隷制反対委員会の一件から、ピール氏はアルバートに興味を持ち、アルバートもピール氏に好意を持っているようです。
 

この頃は、蒸気機関車の黎明期で、敷地内に線路が作られることに反対するサー・ギファードでしたが、アルバートはピール氏から、自分の領地内で機関車に乗るよう勧められて、朝早くから一人で出かけようとします。

アルバートは、新しい技術や機械に興味があり、積極的に取り入れて世界を変えることを考える人でした。

現代から見れば、遊園地のおもちゃの汽車のようなものでしたが、ピール氏に客車に乗るよう言われて、それじゃ意味がないと、機関車の知識を披露すると、ピール氏は感心していました。

機関車に乗って興奮して帰って来た煤だらけのアルバートに、ヴィクトリアは黙って出て行ったことなどについて怒り、ちょっとした喧嘩をします。

ヴィクトリアはドイツ人のあなたに言われなくても、自分の国のことは自分がいちばんよく知っていると言いますが、アルバートはもう自分の国だと言い返します。

アルバートが、新しい時代の擁護者にならないといけない、というセリフは、進歩した現代を知っていてこそ言えるように思えて、ちょっと安っぽくて残念です。
 

ヴィクトリアは、アルバートの話を聞いた後、最後に自分も黙って機関車に乗りに行きます。
内緒で来たので、機関車の運転手たちも唖然としましたが、ヴィクトリアを乗せて機関車が走り出しました。

駆けつけたアルバートはなぜか機関車に並走し、ヴィクトリアは悠然として座り、線路わきで手を振る農民たちにお手振りをしているシーンは笑えます。

そしてピール氏は、議会でアルバートを摂政にする案を断固として支持し、ウエリントン公爵らも支持せざるを得なくなったのでした。

ヴィクトリア女王 第7話の感想

実際のところ、ヴィクトリア女王とアルバート公が結婚したのは2月初めで、3月末には最初の妊娠が判明しました。

ドラマでは先週の出来事で、新婚間もない頃に行われたようだったアルバートの奴隷反対委員会のスピーチは、本当は6月に行われたものでした。

もちろん、ふたりで北部へ旅行したことは伝記には載っていませんので、フィクションだと思います。

また、ここでも何度も言及している、ドラマに登場しないシュトックマー男爵という人が、アルバートの摂政就任問題についても交渉に当たったのが史実です。

議会がアルバート公に実権を握らせないようにと反対していると、ドラマでは描かれています。
が、この頃の議会は今のような一般庶民の代表の下院ではなくて、貴族院でした。

そのなかでも、ヴィクトリアの叔父であるカンバーランド公爵やサセックス公爵、ケンブリッジ公爵などが反対しているのです。

次期首相であるピール氏は、貧乏ゆすりとかで落ち着きがないことから、ヴィクトリア女王に嫌われていたということですが、アルバート公が君主は中立でいなければいけないとか、ピール氏の有能さをアピールしたので、女王もピール氏のいうことを聞くようになったのが本当です。

何度も言うように、アルバート公が、ヴィクトリア女王に良い影響を与えると見抜き、教育したのはメルバーン首相なのですが、ドラマではそういう肝心なところに登場せず、彼がかかわったことが色々とフィクションになってしまうのは残念です。

ドラマでは、アルバート公とピール氏が、スピーチや機関車などをきっかけにして独自に信頼関係を築くように描かれています。

ドラマに登場しないと言えば、ヴィクトリアには年の離れた異父兄と姉がいて、姉フョードラとは仲が良く、手紙のやり取りも多かったのでした。

他にも親族は多く、アルバートやヴィクトリアが彼らとやり取りした貴重な手紙は、膨大な数が残っているので史料は豊富にあるのです。

本当のところはわからないので想像で補ってお話を作るのならいいですが、よく知られている史実を作り替えるのはちょっとどうかなと思います。

-ヴィクトリア女王

Copyright© 海外ドラマで一息つこう! , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.