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ピッチ 彼女のメジャーリーグ第1話のあらすじと感想

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ピッチ 彼女のメジャーリーグの見どころ

ピッチは、2016年のシーズン中に撮影していて、本物のメジャーリーグでも話題になっていたので記事をいくつも見て期待していました。

他のドラマで、プロスポーツの球団が舞台になったエピソードはありますが、アメリカ4大プロスポーツの実際の球団名が登場することはまずありません。MLB機構などの許可が出ないのだと思います。

が、ピッチは実在のメジャーリーグのチーム、サンディエコ・パドレスが舞台です。

ペトコパークにクラブハウス、ユニフォーム、FOXの実況アナや解説者たちも本物が登場します。

それに主役のジニー・ベイカー投手の投球フォームも、かなり様になっていて違和感がないです。

残念ながら、10話で打ち切りになりましたが、夢のあるドラマなので、色々な団体からの継続希望がとても多かったようです。

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ピッチ第1話のあらすじ

2016年7月、アメリカ野球の最高峰、メジャーリーグのサンディエコ・パドレスに、マイナーから一人の投手が昇格して来ました。

彼女の名は、ジニー・ベイカー、23歳、マイナーリーグで5年プレイした後、初めての昇格です。

そして150年のメジャーリーグの歴史で初の女性選手の出現、しかもアフリカ系の美人女性です。

ジニーは、窓から球場のグラウンドが見えるホテルのスイートルームに部屋をもらい、ボディーガード付きで移動します。

ジニーはものすごく気の強い、ハリウッドスター専門のエージェントだった女性アメリアと、ツイッター担当のアジア系男性エリオットと一緒に、わずか数分のところをリムジンに乗って球場へ向かいます。

ジニーのデビュー登板の日、サンディエゴの球場、ペトコパークの周りは、ものすごい数の女性ファンで埋め尽くされ大歓迎ムード、テレビのスポーツニュースでもジニーの話題でもちきりという、大騒ぎとなりました。

ジニーはずっと音楽を聴いて、クールな反応でしたが、さすがに球場入りするときは、子供の頃からこの時を待っていたと意気込んでいます。

背番号は43、あの人種の壁を破った最初のアフリカ系選手ジャッキー・ロビンソンの42より一つ多い数字をもらいました。

が、パドレスのクラブハウスでは、全員が歓迎というわけにはいかなかったのです。

監督は彼女が来る前に、特別なことではない、観客動員のためだとか、選手の前で演説していました。

けがをして出られない若いトミー投手は、ジニーを敵視し、ベテランの捕手でチームキャプテンのマイク・ローソンは、ジニーが子供のときからファンだったと言っても、かなりそっけない反応でした。

ただ、チームの若いスター選手、サンダース外野手は、ジニーと3年前までマイナーで一緒だった親友で、彼の奥さんイブリンや双子の息子たちともども大歓迎です。

ジニーは、やはりここまで男性ばかりのなかで野球をやって来ただけのことはあり、言いたいことははっきり言う気の強い女性です。メジャーリーグでは、お疲れ、よくやったと、お尻を軽くはたくパッティングという動作がよく見られますが、彼女はマイク・ローソンにそれをやられると、はっきりと、「セクハラです」と言っていました。

しかし、記者会見の質問攻めやファンの声援、チームメイトの男たちの蔭口までが、初先発のジニーのプレッシャーとなってのしかかります。

チケット販売後数分でサーバーがダウンしたというほどの、すさまじい売り上げで満員となったペトコパークの観客の前で、歴史的な彼女のデビュー戦が始まりました。

結果は、1球目大暴投、ワンバウンド、と実況のジョー・バックとジョン・スモルツも見ていられないという有様です。結局、10球連続ボール、ワイルドピッチ3回、1アウトも取れずに自分からマウンドを降りました。

普通ならば、マイナー降格ですが、5日後にまたジニーを投げさせろとのオーナー命令でした。

ジニーは、夜中に訪ねてきた父に、真情を吐露しましたが、非常な父はジニーを練習場へ連れて行き、投げ込みをさせていました。

一方、ジニーの親友のサンダースは、マイク・ローソンを飲みに誘い、ジニーを助けてやってくれと頼みます。

「チャンピオンリングより、伝説を残したくないか?彼女は今、誰も出来なかったことを成し遂げようとしている、でも今は助けが必要なんだ」

というセリフが泣かせます。サンダース夫人イブリンはジニーの部屋に行って、彼女にお酒を飲ませておしゃべりでリラックスさせていました。

さて、2回目の登板では、やはり第1球も2球目も暴投でした。

マイク・ローソン捕手はマウンドへ行き、ジニーに、まわりのみんなのために頑張ろうとするな、自分とチームのために投げろ、世間のことは忘れろとアドバイスします。

すぐにジニーは立ち直り、得意の変化球が決まりだして、勝ち投手となりました。7回まで投げて勝ち投手の権利を持って降板するジニーへの拍手喝采と、それにこたえるジニーがビッグスクリーンに映るところは圧巻です。

これで順風満帆かと思われたところへ、クラブハウスでトミーの発言を巡ってサンダースとトミーが喧嘩を始めたことを、オーナーが重視し、GMに監督の交代を示唆するのでした。

ピッチ第1話を見た感想

メジャーリーグファンならば誰でも、初の女性選手誕生なんて、胸が熱くなる感動を覚えるでしょう。

ましてや、このドラマでは、実在のパドレスが舞台で、ジョー・バックと殿堂入り投手のジョン・スモルツという、ワールドシリーズの中継もするFOXスポーツの担当者が実況するのです、スポーツニュースのリポーターも本物です。

彼らが歴史的な出来事と連呼し、女性ファンたちが熱狂しているさまは、ドラマとは思えないリアルさだと思います。

しかし現在は、速球派投手が主流で、球速160km投手はゴロゴロいるし、球速170km投げるチャップマン投手さえいるのです。非力な変化球の女性投手が通用するだろうかと、素人の私でも考えてしまいます。

が、この疑問にも、最初にケン・ローゼンタール(本物の有名スポーツ記者)が、「ジニー投手はパワーは足りないが投球術で補う」と、ちゃんとレポートしていたので、納得しました。

日本ではあんまりそんなことを言わないですが、アメリカでは、バリアを破る最初の人間というのを重要視します。人種の壁を破る、ジェンダーの壁を破るというのは、絶対に失敗できないわ、その後に続く人たちのお手本にならなければいけないわで、かなりのプレッシャーがかかる大変な偉業です

。が、自分こそが、それをやり遂げる、やり遂げたいと、ふさわしい強さと実力を持って立ち向かう人がいるのです。ジニーはまさにそれをやり遂げようとしているのですね。

ノースカロライナ州大会に優勝したとき、パドレスのスカウトが来たとき、ジニーが「やったね、パパ」というと、ジニーの父親は、「いや、まだこれからだ」とにこりともせずに言っていたのは、そう言うことなんだと思います。

チームメイトのレギュラーが数人だけは少なすぎないかとか、監督、コーチが昔気質すぎないかとか、色々と本物のメジャーリーグを知っていると疑問視することもあります。

が、初の女性投手がいかにプレッシャーを感じるか、どうやって男ばかりのチームでやっていくのかを描くのが目的なのでしょう、これからの展開に期待したいです。
 

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