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ピッチ 彼女のメジャーリーグ 第6話のあらすじと感想

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前回までのあらすじ

前回は、7月末のトレード期限での、ジニーたち選手のドキドキの現場と、GMの行った、まるでマネーゲームか、マジックのようなトレードについて描かれていました。

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ピッチ 第6話のあらすじ

今回は、メジャーリーグ初の女性選手となったジニーが、ついにプレッシャーに負けそうになり、「ローマの休日」をやっちゃうお話です。

ジニーは精神分析医のような女性と話をしています。
ドラマはその48時間前に遡ります。

ジニーはスポーツブランドの、ナイキと契約しました。これからジニーはナイキの顔になるのです。ナイキが作ったCMは、壁を破った人々、ジャッキー・ロビンソン、女性初の宇宙飛行士、アフリカ系初のオバマ大統領、そしてジニー・ベイカーというすごいものでした。

その夜ジニーは、パニック発作を起こして、エージェントのアメリアに電話します。マイクといたアメリアはすぐに駆け付けます。

ジニーは、私はただのローテーション5番目の投手だと言い、女性初のメジャーリーガーが重荷になっているようでした。それがゲームでの投球にあらわれたのか、フィリーズ相手に6点も入れられて負け投手になってしまいました。

そして、大々的なナイキのパーティーがロサンジェルスで開かれました。アメリアはコネを使って手に入れたという、1万ドルのドレスをジニーに着せました。素晴らしく良く似合い、輝くようなジニー、サンダース夫妻も我が事のように喜び、華やかなパーティでした。

が、ジニーはあちこちにある自分のポスターを見て我慢できなくなったのか、会場の隅に隠れてしまい、知り合ったばかりのウエイトレスの大学生のバイト嬢カーラに頼んで、内緒で外へ連れ出してもらいました。

大学生のやるようなことをやってみたいと思ったのでした。カーラの友達の集まるパーティーで踊ったり、はしゃいだりするジニー、突然、他人のスニーカー(ナイキとは違うメーカーの)を履いて、プールの上にあるバスケットにダンクシュートを決めます。

もちろん、この動画はインスタグラムなどで投稿され、ツイッター担当のエリオットの知るところとなりました。アメリアとエリオットがジニーを探しに回ります。

一方、マイク捕手は、ゲーム中に調子の悪いジニーに「パニック発作を起こしたのか?」と聞いたことで、アメリアと一緒にいたことがばれてしまいました。ジニーは、アメリアに文句を言い、パーティー会場でアメリアは、あっさりとマイクに別れを告げました。

マイクはジニーのパーティーでもやけ酒を飲んでしょげていましたが、元妻の家にふらりと立ち寄り、元妻の婚約者や友達と一緒に過ごします。その後、よりを戻したいと話すマイクに、元妻はなんだかお見通しで、大事な人が離れてしまう前にとアドバイスしました。

ジニーはバイト嬢カーラたちと車で夜明けを見に海岸へ行ったはずが眠ってしまい、目が覚めるとペトコパークの駐車場です。朝早くから練習だと言っていたので、カーラが気を利かせて送ってくれたのでした。

オーナーやGM、監督の集まる中、ジニーは謝罪しますが、皆心配そうな顔で、カーラの撮った、ジニーが泣きじゃくりながら本音を語っている動画を見せます。カーラはネットにアップするどころか、ジニーが心配でそれをアメリアに見せたのだということでした。

ということで、ジニーはプレッシャーに負けそうになっている人専門の分析医にかかることになったのでした。

セラピーでは、自分の弱いところを認めることから始まりです。ジニーは少し気が晴れたところへ、数週間前に発覚したジニーの元彼のハッキング動画が流出したと、アメリアがジニーに伝えに来ました。また新たな問題が・・・。

ピッチ 第6話感想

アメリカでは、期待を一身に背負った耐えかねる重圧のことを、プレッシャークッカー、圧力鍋の中にいるようだと言います。

圧力鍋は、重い蓋で密封して圧力をかけて調理するお鍋です。普通のお鍋よりも早い時間で煮炊きが出来て便利なのですが、ここではそういう意味じゃなくて、お鍋の中の気圧も上がり、温度も120℃まで上がって大変な状態である、そういう精神状態だと言って使う表現です。

ジニーはナイキとの契約、CMでまさにそういう心境にきたのでした。

分析医に向かって、自分は来年も野球をしているだろうし、10年後もしているだろうが、契約がある限り、野球がしたくなくなってもし続けなくてはいけないのかと思うとパニックになったと言っていました。

あるコーチに言わせると、メジャーリーガーというのは、子供の頃から天才だとちやほやされてきたやつばかりなので、コーチの言うことなんて聞かない、選手の方からアドバイスを求めに来た時にアドバイスするのさ、ということです。

実際、ある日本人選手の体験談では、打撃コーチにアドバイスを求めると、え?そんなところまで見ていてくれたのか!と感激するほど普段からよく観察していて、微に入り細に入った的確なことを言われると驚いていました。

言ってみれば、コーチもわがままな天才を教えるくらいの覚悟がある、野球を教えるのが大好きなプロの専門職なのですね。

それにスター選手たちは、才能を持った上に、子供の頃から野球が大好きでプロになって毎日野球がしたいという人たちなのです。彼らは、高レベルで大好きな野球が出来る、それにあこがれの選手とも会えるし、自分と同じレベルで野球の話が出来るというので、本当に毎日がクリスマスのような気持ちで嬉しくてたまらないものなんだそうです。

オリンピックやプロの最高峰の選手というのは、我々一般ファンにはわからないレベルの高い人同士の楽しさも、悩みもあるのでしょう。

このドラマのジニーは、巨人の星さながらに、普通の女の子らしいこともせず、子供の頃から父親のコーチで投球の練習ばかりしてきたように描かれています。なので、ジニーが野球が大好きだ、毎日野球がしたい、憧れのメジャーリーグで高いレベルで野球が出来るのが嬉しくてたまらない、というシーンがありません。

まだそこまでのレベルになっていなければ、あるチームの若い有望捕手のように、先輩の名捕手のもとで毎日メモを取って、勉強することがいっぱいだ、という、ある意味、嬉しい悲鳴をあげている姿も描くべきではと思います。

何と言ってもジニーは史上初の女性メジャーリーガーですから、ドラマとしては、それまでの努力とかプレッシャーのことを強調したいのでしょう。

が、最近は、IQの高い天才やオタクの世界を描く「スコーピオン」とか「ビッグバンセオリー」などのドラマも多いのだから、このピッチでも、そういうエピソードが出てきてもいいのではないでしょうか。

とはいうものの、プレッシャーに負けて、クスリとかに走って転落する人も多いこの頃ですから、ジニーが悪い方へ向かわずにあの程度で済んでよかった。

ウエイトレスのバイト学生の女の子も、アメリアもオーナーもGMも監督も、羽目を外してしまったジニーを叱ったりせず、大真面目に本気で心配しているところはとてもリアルでした。

期待したシーンではないけれど、みんながジニーの大変さをよく理解していることに、ものすごく感動してしまいました。
 

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